ひきこもり問題について

昨今、耳にする機会が多くなってきた「ひきこもり」。「仕事や学校に行かず、かつ家族意外との交流をほとんどせずに6ヶ月以上続けて自宅にひきこもっている状態をひきこもりはと呼ばれています。ひきこもりは単一の疾患や障害の概念ではなく様々な要因が背景になって生じます。ひきこもり状態である人がいる世帯数は約32万世帯といわれています。

従来、ひきこもりと言えば思春期・若年層の問題と考えられがちでした。しかし、40代以上のひきこもりが若年層よりも多いことが明らかになり、それにより80代の親が50代の子どもを抱え込む「8050問題」が浮上し、中高年層のひきこもりは推計61万人といわれています。

ひきこもりとなる要因や年齢は様々ですが、ひきこもりの長期化により、生活習慣の乱れや社会との隔絶が習慣化、定着の状態となり社会復帰が遠のいてしまう現状があります。

家族はひきこもりは家庭で解決すべき問題と捉えがちです。本人を支える事に疲弊し、SOSを求める判断がつきづらく、ようやく相談に辿り着いた頃には関係機関も介入するハードルが上がってしまうといった悪循環に陥りがちです。

家族としても今の状況を変えたいがひきこもりの状況である本人に対してどの様に働きかけたら良いのか判らない、解決策など誰に相談したら良いのか判らないといった声も多々きかれます。

令和3年4月の時点で全ての都道府県・指定都市にひきこもりに関するさまざまな支援機関や相談窓口が設置されました。なかでも「ひきこもり支援センター」では社会福祉士、精神保健福祉士などの資格を持つ支援コーディネーターと云われる人々が中心となり相談支援や地域における関係機関と連携した支援を行っているそうです。早い段階で第三者に介入してもらう事で解決の選択肢も多くなります。

当社ではこころのケアに関する医療機関へ繋ぐ移送サービスも行っています。精神ケアに長く携わってきた看護師スタッフが在中していますので、ご家族の方で初めての医療機関への受診等に関して不安を感じておられる場合などでもまずはお気軽にご相談下さい。